AIチャットボットとは?メリットやデメリット、事例、導入への検討事項を解説

更新日 公開日 2025/02/28

AIチャットボットの仕組みや導入方法について疑問をお持ちではありませんか?この記事を読めば、AIチャットボットの基礎から導入方法まで体系的に理解できます。AIチャットボットは、ビジネスの効率化や顧客サービスの向上に役立つツールとして注目されています。AIチャットボットの導入によって、どのように業務が変わるのか、具体的なメリットと考慮すべきデメリットを解説します。読了後には、自社にAIチャットボットが必要かどうか、どのプラットフォームが最適かを判断し、導入に向けた具体的なステップを踏み出せるようになるでしょう。

目次

AIチャットボットとは?

AIチャットボットは人工知能(AI)の中でも特に自然言語処理(NLP)技術を活用した自動応答プログラムです。この技術は、ユーザーが入力したテキストや音声を解析し、適切な回答や情報を提供できます。

AIチャットボットの仕組みや注目される理由について次章で詳しく解説します。

AIチャットボットの定義と仕組み

AIチャットボットは、自然言語処理技術(NLP)と機械学習を駆使してユーザーの質問に対し、自動的に応答を生成します。

自然言語処理(NLP)は人間の言語のパターンや意味情報を解析し、適切な応答を生成する技術です。機械学習は、NLPを実現するための重要な手法の一つであり、大量のデータからパターンを学習することで応答の精度を向上させる技術です。チャットボットのプロセスは以下のステップで構成されます。

①ユーザーが質問を入力
②チャットボットは入力を解析し、パターンやキーワードに基づいて処理
③適切な応答を生成
④ユーザーに提供

上記の仕組みは、従来のルールベースのチャットボットと比べて柔軟な対応が可能です。ルールベースのモデルでも、複雑なルールを設定することで多様な応答を提供できます。AIチャットボットは、ルールベースのモデルと比較して、より自然な対話や、文脈に応じた柔軟な応答を生成できる点が優れています。

なぜ今AIチャットボットが注目されているのか?

AIチャットボットへの関心が高まっている理由は複数あります。技術の進化により、より自然で人間に近い対話が可能になってきたこと、また、デジタル化が進む中で顧客サービスや業務の効率化や運用コストの削減などが求められているからです。

AIチャットボットは、24時間365日対応が可能であり、人手不足の解消や顧客満足度の向上にも大きく寄与しています。

ビジネスにおいては、顧客個々のニーズに応じたサービスを提供することで、顧客エンゲージメントを高めることが期待できます。さらに、運用コストの削減や内部業務の効率化にも貢献しており、多くの企業がAIチャットボットの導入を進めています。

AIチャットボットとシナリオ型チャットボットの違い

AIチャットボットとシナリオ型チャットボットは、対応の柔軟性や開発コストに大きな違いがあります。本セクションでは、その違いについて解説します。

シナリオ型チャットボットとの違い

シナリオ型チャットボットは事前にプログラムされた対話に基づき動作します。シンプルな質問に対しては迅速に対応できますが、ユーザーの意図を読み取る能力は限定的です。

一方、AIチャットボットは機械学習を用いてユーザーの質問に柔軟に応答できます。たとえば、曖昧な表現やスペルミスがあっても、文脈から意図を理解して適切な回答を返すことができます。この柔軟性により、顧客満足度を高められます。ただし、初期コストや運用コストが高くなる傾向がある点は注意が必要です。

活用事例としてANAやユニクロでは、カスタマーサポートの自動化にAIチャットボットを導入しています。ANAでは、フライト情報の提供や予約変更などの問い合わせ対応を行い、ユニクロでは商品推薦や在庫確認をチャットボットが担当しているのです。

一方、シナリオ型チャットボットでは、FAQのようにシンプルな質問応答に特化して活用されています。

活用事例として小林製薬では、製品問い合わせページの「お客様相談室」にシナリオ型チャットボットを導入しています。活用方法は製品に関する問い合わせへの常時対応を行い、「お客様相談室」の満足度が97%まで上昇しています。

生成AI型チャットボット

生成AI型チャットボットは、より高度な会話能力を持ちます。たとえば、ChatGPTのようなモデルは、一般的な質問だけでなく、より複雑な対話にも対応可能です。これにより、ユーザーからのさまざまな問い合わせに柔軟に答えられます。

ただし、精度を高めるためには、定期的なデータ分析とチューニングやプロンプトの改善が必要です。これらの作業に時間とコストがかかることも考慮しましょう。

今後の展望として、AIチャットボットはさらに進化し、より人間に近い自然な対話能力を持つことが期待されています。これにより、より多くの業界での導入が進むと予測されています。

どのタイプを選ぶべき?最適なチャットボットの選び方

AIチャットボットを導入するか、シナリオ型を選ぶかは、企業のニーズによって異なります。どちらのタイプが最適かを理解するには、まずその特徴と適用可能な状況を明確にしましょう。

チャットボットを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。

  1. 対応の質と顧客体験:AIチャットボットはより人間らしい対応が可能ですが、シナリオ型は基本的な問い合わせに対して高速に対応します。
  2. コスト:AIチャットボットは開発と維持のコストが高いですが、長期的な顧客満足度向上と運営効率化を考慮すると、投資価値は高まります。一方、シナリオ型チャットボットは開発コストは比較的低いものの、複雑な問い合わせには対応できないため、長期的に見るとコストがかかる可能性があります。
  3. 運用と管理の容易さ:シナリオ型は設定と管理が比較的容易ですが、AIチャットボットは継続的なデータ分析と学習が必要です。

最終的に企業がチャットボットを選ぶ際には、自社のサービスタイプ、顧客基盤の特性、そして将来的な拡張計画を考慮する必要があります。AIチャットボットは多様で複雑な顧客の要求に対応する能力を持ち、ブランドのイメージ向上に寄与します。シナリオ型は限定的ながらも確実なサービス提供が可能です。

チャットボットの選択において重要なのは、各タイプのメリットとデメリットを理解し、それらが自社の長期的な目標とどのように一致するかを評価することです。適切なチャットボットを選ぶことで、顧客サービスの質を大幅に向上させられます。


AIチャットボット導入で得られるメリット

AIチャットボットの導入によるメリットは、顧客サービスの効率化やコミュニケーションの向上が挙げられます。本セクションではメリットについて解説します。

メリット①顧客への応答速度アップ

AIチャットボットを活用することで、24時間365日の対応が可能で顧客からの問い合わせに対する応答速度が向上し、結果として顧客満足度が高まります。

たとえば、ヤマダ電機では夜間の修理受付業務をAIチャットボット「Terry」により24時間対応可能にし、顧客からの修理依頼や問い合わせの応答速度と正確性が向上しました。これは顧客満足度の向上に直結し、修理受付の顧客離れを防ぐ効果をもたらしています。

参照:Hmcomm、ヤマダ電機における夜間修理受付業務の自動化にAI音声自動応答システム「Terry」の導入が決定

業界大手のJTBが運営する全国旅行支援サイトでは、従来Webサイト上に専用の問い合わせ窓口が設けられておらず、クーポンの配布状況や利用条件に関する疑問はサイト内のFAQページで解決する必要がありました。

上記の問題を解決するために、JTBはAIチャットボットを全国旅行支援サイトに導入しました。このチャットボットは、利用者からの「対象期間はいつからですか?」「クーポンの配布状況は?」といった質問に対して、24時間体制で即座に回答を提供します。

これにより、利用者は予約前の情報をいつでも簡単に確認でき、安心してサービスを利用できるようになりました。

参照:JTBが全国旅行支援ページにユーザーローカルの人工知能チャットボットを導入

~制度の概要や予約方法などの質問に即座に応答~

メリット②顧客対応の内容をデータ化できる

AIチャットボットは顧客対応の内容をデータ化し、分析することで顧客の嗜好やニーズを把握しやすくなります。データは、サービスの改善や新たな商品開発に生かされることが多いです。

たとえば、旅行代理店ではチャットボットが収集した顧客の嗜好データを分析して人気の旅行先や宿泊施設の傾向を把握し、商品開発に生かしています。

AIチャットボットは、顧客との迅速なコミュニケーションを可能にするだけでなく、顧客対応の内容をデータ化し分析することで、サービスの質を向上させるための有効な手段となります。

AIチャットボット導入で得られるデメリット

AIチャットボットを導入する際には、いくつかのデメリットやリスクが伴います。これらを理解し、適切に対応しましょう。

デメリット①プライバシーとセキュリティのリスク

AIチャットボットは顧客からの問い合わせに応じて氏名、住所、クレジットカード番号などの個人情報を扱う場合があります。そのためデータ漏洩や不正アクセスのリスクが存在します。具体的には、以下のようなリスクが考えられます。

  • ハッキングによるデータ盗難
  • システムの脆弱性を突いた不正アクセス
  • 内部不正による情報漏洩
  • マルウェア感染によるデータ破壊

ユーザー入力の検証やサニタイジング、データの暗号化、アクセス権限の厳格な管理など、徹底したセキュリティ対策が必要です。具体的には、以下のような対策が考えられます。

  • 入力値チェック:ユーザーからの入力値が適切な形式・範囲であるかを確認する
  • サニタイジング:悪意のあるコードなどを無効化する
  • データの暗号化:保存時や通信時にデータを暗号化することで、盗難されても内容が読めないようにする
  • アクセス権限の管理:機密情報にアクセスできるユーザーを制限する

また、セキュリティ監査や脆弱性スキャンを定期的に行い、システムのセキュリティレベルを常に高く保つ必要があります。

デメリット②ハルシネーションによるリスク

AIチャットボットは、データに基づいて学習し応答しますが、学習データに偏りがあったり、必要な情報が不足している場合には、事実と異なる情報(ハルシネーション)を生成することがあります。このような誤った情報が拡散されると、以下のようなリスクが考えられます。

  • ユーザーに誤解を与え、不適切な行動を誘発する可能性がある
  • 企業の信頼性を損ない、ブランドイメージを毀損する可能性がある
  • 法的責任を問われる可能性がある

上記のリスクを抑えるためには、以下のような対策を講じる必要があります。

  • データソースの選定と管理:信頼性の高いデータソースを選定し、定期的にデータの更新を行う
  • ハルシネーションの検知:AIが生成する応答を監視し、ハルシネーションの可能性がある場合は修正する
  • ユーザーへの注意喚起:AIチャットボットの回答が必ずしも正確ではないことをユーザーに伝える

これらの対策を講じることで、AIチャットボットを安全かつ効果的に活用できるでしょう。

AIチャットボット導入の成功事例

AIチャットボットは、多くの企業でカスタマーセンターの業務効率化や顧客満足度向上に貢献しています。本セクションでは、AIチャットボットの導入による成功事例を紹介します。


ほっかほっか亭総本部での導入事例

株式会社ほっかほっか亭総本部では、カスタマーセンターでの業務効率化を目的にチャットボットを導入しています。導入後、問い合わせ対応件数は導入前の2倍に増加しましたが、対応スタッフ数は増加させていません。これは、チャットボットがFAQなどよくある質問に自動対応することで、オペレーターの負担を軽減できたためです。また、スタッフが過去の会話ログを参照できるため、新人スタッフの教育が容易になり応答の質が向上したことも、効率化に繋がっています。

参照:株式会社ほっかほっか亭総本部 | AIチャットボットPEP(ペップ) - お問い合わせ対応自動化


上記の事例から、AIチャットボットの導入により、顧客の待ち時間が減少し、迅速な対応が可能になったことで、顧客満足度が向上しました。また、応答の質が向上したことで、顧客からのクレームが減少するなど、業務の質の保持にも繋がっています。

カゴメ株式会社での導入事例

カゴメ株式会社では、ECサイト「カゴメ健康直送便」でのAIチャットボット導入が効果を示しています。導入前は有人チャットのみで対応していましたが、導入後は24時間365日対応が可能になりました。その結果、導入後3ヶ月で問い合わせ件数が3倍に増加しました。これは、営業時間外でも顧客が質問できるようになったためと考えられます。また、チャットボットが一次対応を行うことで、オペレーターの電話対応の負担が軽減されたことも要因です。

参照:ボイスボット(AI音声自動応答サービス)を「カゴメ健康直送便」に導入 ~24時間365日

上記の事例から、AIチャットボットがカスタマーセンターの問い合わせ対応の効率化だけでなく、顧客満足度の向上や業務の質の保持にも貢献しているのが分かります。

AIチャットボット導入の失敗事例

AIチャットボットの導入は、多くのメリットがありますが、場合によっては予期せぬ失敗につながることもあります。本セクションでは、失敗事例を取り上げ、同じ過ちを犯さないように注意点を解説します。

誤解答による機会損失

ある企業では、顧客サポート向けにAIチャットボットを導入しましたが、チャットボットが誤解答を提供したため、顧客満足度が低下しました。具体的には、製品に関する質問に対して不適切な情報を提供したことで、顧客の混乱を招き、信頼を損ねる結果となったのです。

上記の失敗から学ぶべき教訓は、チャットボットの訓練データを適切に管理し、常に最新の情報を提供するように努める必要性があるということです。具体的には、以下のような対策が考えられます。

  • 定期的に訓練データを見直し、最新の情報に更新する
  • 製品のアップデートや仕様変更があった場合は、速やかに訓練データに反映する
  • 顧客からのフィードバックを収集し、訓練データの改善に役立てる

別の事例では、企業が市販のチャットボットをそのまま導入し、特定の顧客ニーズに合わせたカスタマイゼーションを行わなかったために失敗しました。結果として、顧客からの具体的な問い合わせに対して役立つ回答を提供できず、信頼性が損なわれたのです。

このケースからの教訓は、AIチャットボットを導入する際には、企業特有のニーズと顧客の期待に応じてシステムをカスタマイズすることが不可欠であるということです。具体的には、以下のような対策が考えられます。

  • 導入前に、自社の顧客の属性やニーズを分析する
  • チャットボットの導入目的を明確にし、それに合わせたカスタマイズを行う
  • 必要に応じて、外部の専門業者にカスタマイズを依頼する

上記の失敗事例から分かるように、AIチャットボットの導入と運用には慎重な計画と適切なリソースが必要です。失敗事例から学び、導入プロセスを慎重に進めることが、成功につながる秘訣となります。


AIチャットボット導入までのステップ

AIチャットボットの導入は、効果的な自動化と顧客サービスの向上を目指して計画的に行われるべきです。本セクションでは、そのプロセスを段階的に解説します。

STEP1:導入目標の明確化

まずは、AIチャットボットに何を期待しているのかを明確に定義します。どの業務プロセスを自動化したいか、またはどの題材を顧客サービスに活用したいかを検討し、その目的と期待される効果を具体的にリストアップしましょう。例えば、以下のような項目を検討します。

  • 顧客対応の効率化: どの程度の効率化を目指すのか、具体的な数値目標を設定する
  • 顧客満足度の向上: 顧客満足度をどのように測定し、どの程度向上させるのか目標を設定する
  • コスト削減: どの程度の費用削減を目指すのか、具体的な数値目標を設定する


これには、顧客の問い合わせデータや、対応履歴など、既存の業務データを分析する作業が含まれます。例えば、以下のような分析を行います。

  • 顧客からの問い合わせ内容を分析し、よくある質問や問題点を把握する
  • 顧客対応の履歴を分析し、対応時間や顧客満足度などを認識する
  • これらの分析結果に基づいて、AIチャットボットで対応可能な範囲を明確にする

STEP2:プラットフォームの選定

導入前の準備が整ったら使用するAIチャットボットのプラットフォームを選定しましょう。市場には多様なチャットボットプラットフォームがあり、それぞれ特徴や機能が異なります。プラットフォーム選定の際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 機能: 目標達成に必要な機能を備えているか
  • 費用: 予算に見合っているか、費用対効果は高いか
  • サポート体制: 導入後のサポート体制は充実しているか
  • 導入の容易さ: 自社のシステムに容易に導入できるか
  • セキュリティ: 顧客情報などを安全に管理できるか

可能であれば、無料トライアルを利用して操作感や機能を試してみましょう。

STEP3:シナリオ設計

AIチャットボットには、顧客との対話をどのように進めるかの「シナリオ」が必要です。顧客からの一般的な質問や、よくある問題に対するAIの応答を設計します。シナリオ設計のポイントは以下の通りです。

  • 顧客の立場に立って、分かりやすく自然な言葉で応答を設計する
  • 顧客の質問の意図を正確に理解し、適切な回答を返すように設計する
  • 複数の質問に対応できるよう、条件分岐を設ける
  • 必要に応じて、人間のオペレーターに繋がるように設計する
  • シナリオ設計ツールなどを活用し、効率的にシナリオを作成する

STEP4:運用・改善

AIチャットボットの本運用を開始した後も、継続的な監視と改善が必要です。顧客からのフィードバックを受けて、応答の精度を高めたり、対話シナリオを更新します。具体的には、以下のような運用・改善を行いましょう。

  • チャットボットの応答内容を定期的にチェックし、誤った情報や不適切な表現がないか確認する
  • 顧客からの質問を分析し、新たなFAQやシナリオを追加する
  • アクセス状況や顧客満足度などを分析し、改善点を特定する
  • A/Bテストなどを実施し、効果的なシナリオや表現方法を検証する

AIチャットボットを簡単に始める方法|おすすめツールとプラットフォーム

AIチャットボットは、業務の効率化や顧客サービスの向上に大きな効果をもたらします。導入に際しては、ツールやプラットフォームの選択が重要です。本セクションでは、具体的なおすすめツールとプラットフォームを比較し、最適な選択をするためのポイントを解説します。

おすすめAIチャットボット

現在、複数の種類のAIチャットボットツールが市場に登場しています。

各ツールは、独自の機能や特徴を持ち、利用シーンに応じて適したツールは異なります。

サービス名

初期費用

月額費用

主な機能

AI搭載

特徴

LINE連携

Chat Plus

0円

1,500円〜

AI会話、シナリオ設定、Q&A予測表示、レポート分析

業界別シナリオ完備、30分で即時使用可能

hitobo

要問い合わせ

60,000円〜

Q&A自動生成、生成AIチャットボット、多言語対応

ChatGPT API連携、専門用語対応可能

PKSHA Chatbot

要問い合わせ

要問い合わせ

柔軟な対話シナリオ、マルチテナント機能、FAQ改善提案

国内シェアNo.1、高精度

KARAKURI

要問い合わせ

要問い合わせ

FAQページ自動生成、自然言語処理AI、フォーム作成

満足度No.1、多言語対応可能

sAI Chat

要問い合わせ

要問い合わせ

回答候補サジェスト、テンプレート設定、カテゴリ表示

カスタマージャーニーに沿った運用改善

Chat Plus (チャットプラス)

  • 月額1,500円から利用可能で、初期費用は不要です
  • AIによる会話機能、シナリオ作成、Q&A予測表示など多彩な機能を搭載しています
  • キンコーズや日本航空など大手企業での導入実績があります

hitobo(ヒトボ)

  • ChatGPT APIと連携し、複数のQ&A案を一括自動生成できます
  • 月額60,000円から利用可能です
  • 辞書機能により専門用語にも対応可能です

PKSHA Chatbot

  • 国内シェアNo.1のチャットボットツールです
  • 単一の対話エンジンから複数ページへの実装が可能です
  • 独自の辞書データを採用し、少量の学習データでも高精度を実現しています

KARAKURI chatbot

  • シンプルで使いやすい管理画面と充実したサポート体制を提供しています
  • 多言語対応が可能で、柔軟なカスタマイズ性と高い拡張性を兼ね備えています

sAI Chat

  • 高性能な人工知能を搭載しています
  • カスタマージャーニーに沿った運用改善が可能です
  • 導入初期から高いパフォーマンスを発揮します

おすすめプラットフォーム

AIチャットボット導入の成功は、基盤となるプラットフォーム選定に大きく依存します。導入目的や企業規模、予算に応じて最適な環境を選ぶことが不可欠です。本セクションでは、おすすめのプラットホームを5つ紹介します。


BotPress

  • 機能や特徴:汎用性の高いAIチャットボットプラットフォームで、無限のカスタマイズと拡張が可能です。常に最新のLLMエンジンを搭載し、100以上の言語の自動翻訳機能を提供しています
  • 料金プラン:基本的な機能は無料で利用可能なオープンソース版があります。エンタープライズ向けの有料プランも提供されていますが、具体的な価格は公開されていません
  • メリット:高度なカスタマイズ性を持ち、視覚的なドラッグ&ドロップキャンパスを採用しています
  • デメリット:導入やカスタマイズに専門知識が求められるため、中小企業では初期設定に手間がかかる可能性があります

Kore.ai


  • 機能や特徴:Kore.aiは企業向けの多面的なAIチャットボットプラットフォームで、ノーコードアプローチでインテリジェントなバーチャルアシスタント(IVA)を作成できます
  • 料金プラン:スタンダードとエンタープライズの2つのプランがあり、どちらもカスタマイズされた価格設定となっています
  • メリット:120以上の言語とチャンネルをサポートし、さまざまな業界向けにあらかじめ構築されたボットで、セキュリティ対策やサポート体制が充実しています
  • デメリット:初期投資が高額になる場合があり、中小規模の企業にはコスト負担が大きく感じられる可能性があります

Amazon Lex

  • 機能や特徴:Amazon Lexは、AWSが提供する高度なAIチャットボットプラットフォームです。音声やテキストを使用して、アプリケーションに会話型インターフェースを構築するためのフルマネージドAIサービスです
  • 料金プラン:従量課金制を採用しており、利用した分だけの費用で済むため、無駄なコストが発生しにくい設計です
  • メリット:AWSの他サービス(Lambda、S3、DynamoDBなど)との統合が容易で、グローバルな運用にも対応可能です
  • デメリット:利用量が増加すると料金がかさむ可能性があるため、利用状況の管理が重要となります

IBM watsonx Assistant

  • 機能や特徴:IBM watsonx Assistantは、顧客サービスアプリケーション向けの仮想および音声アシスタントを構築するために設計された会話AIプラットフォームです
  • 料金プラン:無料プランのLiteとエンタープライズ価格があります。Plusプランは月額140ドル(USD)の基本料金があり、追加機能に応じて料金が加算されます
  • メリット:代理店支援機能や既存ツールとの多様な統合、強化されたセキュリティ対策が強みです
  • デメリット:初期費用およびランニングコストが高いため、導入前にROI(投資対効果)の十分な検証が必要です

Dialogflow

  • 機能や特徴:GoogleのDialogflowは、2つのエディション(CXとES)を提供しており、24時間365日のカスタマーセルフサービスを実現します
  • 料金プラン:無料枠が存在し、利用量に応じた従量課金制が採用されています
  • メリット:多言語対応やGoogle Cloudとの連携に強みがあり、中小企業でも手軽に導入できるコストパフォーマンスの高さが魅力です
  • デメリット:高度なカスタマイズや複雑な対話シナリオには追加の開発工数が必要になる場合があり、サポート面での制限があることも考慮すべき点です

上記で紹介したプラットフォームの特徴・料金プラン・サポート体制を総合的に判断し、短期的な導入コストだけでなく、長期的な運用効果や拡張性も見据えて選定しましょう。


自社にあったツールやプラットフォームを選ぶポイント

最適な選択をするため、企業の規模、予算、必要な機能などを総合的に理解することが成功の秘訣です。本セクションでは、AIチャットボットやプラットフォームを選択するためのポイントを解説します。


  • 企業の規模:大企業は高度なセキュリティや拡張性が求められるため、エンタープライズ向けのプラットフォームが適しています。中小企業は初期費用を抑えられるツールや、無料トライアルで十分な機能を確認できるサービスが望ましいです
  • 予算:初期費用・月額利用料・追加のカスタマイズ費用などを総合的に評価し、ROI(投資対効果)を考える必要があります。各ツールの料金プランを比較し、予算内で最大の効果を得られるものを選びましょう
  • 必要な機能:導入する目的に応じた機能が備わっているかを確認してください。たとえば、自然言語処理の精度・複数言語への対応・他システムとの連携機能・ユーザーの問い合わせログ分析機能などが挙げられます
  • サポート体制:導入後のトラブルや運用改善に迅速に対応できるか、専任のサポートチームがあるかを重視しましょう。実績のあるベンダーやプラットフォームは、導入事例や評価が高く、安心して利用できます
  • 操作性:管理画面の使いやすさや、直感的な操作が可能かどうかも重要なポイントです。利用者が簡単に操作できるツールは、導入後の運用負荷を軽減し、効果的な活用に影響します

上記の選定ポイントを元に、自社のニーズに最適なAIチャットボットツールやプラットフォームを選ぶことで、導入の成功率が高まります。各ツールやプラットフォームの特徴を十分に理解し、比較検討することで、効率的な運用と高い顧客満足度が実現できるでしょう。


自社にあったAIチャットボットの選択で業務効率化を

AIチャットボットの導入は多くの企業で注目されていますが、適切な理解と戦略的な選択が成功の秘訣です。ここで重要なポイントを再確認しましょう。

  1. シナリオ型チャットボットはFAQのようにシンプルな質問応答に特化していて、生成AI型チャットボットは、より高度な会話能力を持っている
  2. チャットボット導入のメリットは顧客への応答速度アップと顧客対応の内容をデータ化できる
  3. チャットボット導入のデメリットはプライバシーとセキュリティーにリスクがありハルシネーションのリスクもある
  4. 自社にあったツールやプラットフォームを選ぶコツは、企業の規模・予算・必要な機能などを総合的に理解する

この知識を基に、自社のビジネスニーズに最も合うAIチャットボットを選択し、顧客満足度を向上させて業務効率化を実現してください。

執筆者 浦 将平

AIチャットボットのプロダクトマネージャー。

7年間にわたり、法人向けの顧客管理ツール、データ統合ツール、CMS、チャットボット、電子ブックのマーケティングを担当し、BtoB領域でのプロダクトの成長に携わる。マーケティング戦略の立案から実行までを幅広く手がけ、業務プロセスの仕組み化を得意とする。

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