コーポレートサイトや新規顧客向けの営業所案内での活用でUI向上を実現!|株式会社マキテック様
公開日 2025/06/10

クラウドサーカス株式会社が提供するチャットボット「IZANAI Powered by OpenAI」を導入されているお客様の事例をご紹介します。
今回は株式会社マキテックサービスの里様に取材をさせていただきました。
株式会社マキテック様
https://www.makitech.co.jp/index.html目次
事業内容


株式会社マキテック様は、搬送用のコンベヤ製品を中心に、様々な事業を展開する企業様です。
自動車や食品メーカー、空港などで活躍するコンベヤをはじめとした搬送機器を製造販売する「搬送システム事業」を中心に、スーパーで見かける台車や物流倉庫で使用される無人搬送機などを製造販売する「流通システム事業」、グレーチングやLED、外壁材などの建材の製造販売や低階層物件の設計・施工を行う「建設事業」、車椅子や介護用ベッドなどを製造販売する「福祉・介護用品事業」の、大きく分けて4つの事業を展開しています。
搬送機器を扱う「搬送システム事業」を中心に、全体で1,000人を少し超える従業員数を抱える大企業です。
導入の経緯
現在、里様はどのような業務をされているのでしょうか。
里様:私はマキテックの子会社である「マキテックサービス」の従業員として、現在、マキテックのコーポレートサイトの運用・管理・保守を担当しており、またマキテックサービスのECサイトの構築や運営もサポートしています。
マキテックサービスのECサイトでは商品を購入できるのでしょうか?
里様:そうですね。主にマキテックで販売している商品をECサイトで取り扱っていますが、一部他社の商材も揃えています。ただ、中心となるのはやはりマキテックの商品ですね。
なるほど。ホームページ制作は以前からされていたのですか?
里様:はい、初期の頃は「ホームページビルダー」などのソフトを使って制作していました。その経験があったため、マキテックグループに入社後、コーポレートサイトのリニューアルを担当することになりました。当時は製品数が多く、少しずつ改善していく形でしたが、テンプレートの質も向上して、現在の形に近づきました。
AIチャットボットの導入にも最初から関わられていたのですか?
里様:そうです。コーポレートサイトにAIチャットボットを導入するという話が出た時から運用や管理に携わっており、現在もその一環で対応しています。
弊社のサービスをどのように知りましたか?
里様:確か、ウェブカタログを調べていた時だったと思います。マキテックで介護製品のウェブカタログを導入する際に、クラウドサーカスさんの電子ブックサービス「ActiBook」を知ったのが最初のきっかけです。
なるほど。そこからAIチャットボット「IZANAI Powered by OpenAI」を導入した経緯や、導入前の課題について教えていただけますか?
里様:AIという言葉が一般的になり、「AIは便利だ」という情報だけが先行する中で、当社では「実際に何ができるのか」「どのように活用できるのか」という具体的な部分が分からない状況でした。それでもAIを活用して新しいサービスを提供できないかという取り組みを始める必要があると感じていました。
そこで、AI導入における課題として、「どのように活用し、知識やスキルを上げていくか」、そして「最終的にお客様にどのようなサービスを提供できるか」を模索していました。そのスタート地点として、まずはコーポレートサイトにAIを導入することで、課題解決の糸口を掴もうと考えました。
また、当社のコーポレートサイトでは、事業内容が多岐に渡り、同じカテゴリ内でも取り扱い品数が非常に多いため、ユーザーが目的のページに到達しにくいという点も課題でした。この課題の解決にもつながると期待し、AIチャットボットを導入することに決めました。
選定理由
導入前に他のAIサービスと比較されましたか?また、検討する際に重要視されたポイントがありましたら教えてください。
里様:AI導入を検討する中で、まず「AIは何ができるのか」を理解する必要がありました。そのため、さまざまな業者様に問い合わせをして情報を集めました。多機能なサービスを提供している会社も多くありましたが、導入後のメンテナンスや改修にかかる工数を考慮し、必要以上に複雑なものは避けるべきだと判断しました。
特に重視したのは以下の3点です:
- シンプルさ:立ち上げやすく、導入後の運用が簡単であること。
- コストパフォーマンス:無駄な機能に費用をかけることなく、安価に導入できること。
- スピード感:迅速に導入し、AIを実際に体験しながら改善を進められること。
機能が多すぎると、立ち上げ時に設定作業が煩雑になり、時間がかかるうえにメンテナンスも負担が大きくなるため、まずはシンプルな形で導入して結果を確認する方針を取りました。
メンテナンスに手間がかかりそうだと感じた部分はどこですか?
里様:当社の場合、製品の種類が非常に多い。例えばデータベースを構築する際には、全製品を一度に取り込み、全体を見渡せる状態を作る必要があります。その作業には大きな手間と時間がかかるため、余計な機能やプロセスを排除し、シンプルに進めたいと考えていました。
また、製品ごとの指示やデータ整理が複雑になりすぎると、AI導入の本来の目的である効率化から逸れてしまう可能性があったので、全体の構築に集中できる環境が必要だと考えていました。
IZANAI Powered by OpenAIを選定していただいた決め手は何でしたか?
里様:最大の決め手は価格面です。他社も候補に入れていましたが、API連携や通信料などを含めても、IZANAI Powered by OpenAIの方がコスト面で優れていました。サービス内容がシンプルで、UIが分かりやすく、手軽にAIを体験できる点も魅力でした。さらに、ちょうど導入を検討していた時期にIZANAI Powered by OpenAIの立ち上げが予定されているという話を伺い、タイミングが非常に良かったのもあります。
予算を抑えながらAIを学び、試せる環境を整えることができました。柔軟に対応していただけたことが、導入をさらに後押ししました。
導入後の展望について教えてください。
里様:まずはシンプルな形で導入し、結果を確認しながらメンテナンスや改善を進める予定です。AIを活用したスキルを社内で育成しながら、最終的にはより高度なサービスをお客様に提供できるような仕組みを作っていきたいと考えています。
活用と効果
IZANAI Powered by OpenAIはどのような用途で活用されていますか?
里様:主に2つの用途で活用しています。1つ目は、コーポレートサイト内のページ案内係としての役割です。これまでお客様が該当する製品ページにたどり着くには、メニューページ内で該当品番を探し、複数回クリックする必要がありました。しかし、IZANAI Powered by OpenAIを導入したことで、チャットボットがシンプルにURLを案内し、手間を省くことが可能になりました。
2つ目は、新規顧客向けの営業所案内ボットです。当社は全国に複数の営業所を展開しており、どこに問い合わせればよいのかわからない新規のお客様も少なくありません。このチャットボットでは、製品カテゴリと地域情報を入力していただくことで、担当の営業所を案内しています。営業所がない地域についても適切に対応できるように設計しています。
サービス用途を限定して活用されている理由を教えてください。
里様:コーポレートサイトの案内係としての役割に限定することで、最初の立ち上げ時の試行錯誤がしやすくなり、結果としてAI導入を成功に導くことができました。また、カテゴリが非常に多岐にわたるため、特定の目的に絞ることで効果的な活用が可能になると考えています。
AIチャットボットを社内でどのように周知し、活用を促進していますか?
里様:営業部門を含む社内全体に告知は行い、情報を共有しています。しかし、浸透が進まず、実際に活用される場面がまだ少ないのが現状です。「チャレンジ精神」を掲げてはいるものの、個人単位で見ると新しいツールを試すことに抵抗感や難しさを感じる人も多いです。そのため、「AIをもっと身近に感じてもらう」という取り組みが必要だと感じています。
社内での浸透を図るために、どのようなアイデアが考えられますか?
里様:一例として、仕事以外の用途でチャットボットを活用する仕組みを導入することが考えられます。例えば、以下のようなチャットボットを作成することで、社員が気軽に触れる機会を増やせるかもしれません。
- 会社の歴史を学ぶためのチャットボット
- 新人教育用チャットボット
- 若手社員向けの学習・情報共有チャットボット
これにより、社員が「まず使ってみる」というハードルを下げられると同時に、チャットボットの利便性を理解してもらいやすくなります。最終的には既存の業務用チャットボットへの興味や理解が深まり、社内外への自然な発信につながるのではと考えています。
社外向けの活用や発信についてはどのように考えていますか?
里様:現在のところ、営業活動の一環として商談中のお客様にチャットボットを紹介したり活用を促すことを目指しています。ただし、社内でもまだ十分に活用が進んでいないため、まずは社内での利用促進が優先課題です。
AI活用のハードルを下げるために必要なことは何でしょうか?
里様:社内でのAI活用に壁を感じる一因は、「AIが身近にない」という意識だと考えています。しかし、実際にはGoogle検索など日常的にAIが活用されている場面は多いです。この認識を広げるためには、社員が勉強を通じて情報を得るだけでなく、実際に触れてみて「使える」という体験を積むことが大切です。
社内でAIが「もっと身近な存在」になる環境を整えることで、抵抗感を減らし、活用の幅を広げていけると考えています。
チャットボット導入後、どのような成果を感じていますか?
里様:サイト案内用のチャットボットに関しては、ログデータで利用状況を確認していますが、お客様からの直接的なフィードバックはまだ届いていません。ただ、社内でAIの仕組みや特性を学びながら運用してきたことは非常に有意義でした。たとえば、どのような指示を出せば良いのか、どんなデータを用意すればAIが効果的に動くのかといった具体的な知見を得られたことが大きな成果です。
他の社員の方々の反応や活用状況について教えてください。
里様:現時点では、AIチャットボットを積極的に使う社員は少ない状況です。ただし、会議の議事録を録音し文字起こしする用途でAIを使っている社員はいるようです。全体的には、まだ「走り始めたばかり」といった段階です。
また今回の導入では、AIに関するスキル向上も目的の一つです。ただ、社内向けの効率化だけでなく、直接お客様にメリットを提供できるものを作りたいと考えています。もちろん、業務効率が向上すれば間接的にお客様へのサービスも向上すると思いますが、当社では最初からお客様に直接的な価値を届けることを目標としていました。現在の状態がその期待に応えられているかは、まだ評価の途中です。
今後の展望
今後の展望について教えてください。
里様:現在はコーポレートサイト内での案内や営業所案内に活用していますが、将来的にはECサイトの設置も視野に入れています。商品検索や情報案内をチャットボットで完結できる仕組みを構築することで、よりスムーズな顧客体験を提供できると考えています。
AIの特性を活かしつつ、スキルや仕組みを社内で磨きながら、活用の幅を広げていきたいと思います。
お客様の声
今後、AIチャットボットやAI技術にどのような期待をされていますか?
里様:現在、当社の情報は主にカタログをベースに管理していますが、この仕組みには課題があります。例えば、人間ならカタログの縦軸と横軸を見て情報を理解できますが、AIではまだその判断が難しいと感じています。今後は、AIがこのような人間的な判断を可能にし、コーポレートサイトやチャットボットに入力するデータを自動で反映できるようになることを期待しています。
当社のように多岐にわたるカテゴリーや頻繁に刷新されるカタログを扱う企業にとって、AIがこれらを自動で処理し、常に最新情報を反映できる仕組みが整えば、大幅な業務効率化が図れると思います。それが実現できれば非常に助かります。
「IZANAI Powered by OpenAI」をどのような企業におすすめしたいですか?
里様:AIに関して「何ができるのかまだよくわからない」という企業に特におすすめです。IZANAI Powered by OpenAIのシンプルなUIと低価格設定は、AI初心者でも試しやすい点が魅力です。中小企業が将来を見据え、AI活用のスキルを育てたいと考える際には非常に適していると思います。