導入1ヶ月で電話本数が400件減、クレームなし。産婦人科で進むAIチャットボット活用|愛和病院様

更新日 最終更新日2025/11/25

更新日 公開日 2025/11/20

クラウドサーカス株式会社が提供するAIチャットボット『IZANAI Powered by OpenAI』(以下IZANAI OpenAI)を導入されているお客様の事例をご紹介します。

今回は愛和グループの内田様に取材をさせていただきました。

導入目的
電話対応の負担軽減
業種
医療
部門
企画課

目次

事業内容

愛和グループ様は、1973年に産婦人科として開院した愛和病院を中心とする医療法人です。埼玉県川越市を拠点に医療法人愛和会を運営しています。

「女性とそのご家族の一生を支えたい」という理念のもと、産婦人科を中心に、小児科、皮膚科、形成外科、麻酔科など、妊娠・出産・子育てにまつわる幅広い診療科を用意しており、地域の方に愛される病院を目指して安心・安全な医療の提供を続けています。

導入の経緯

――IZANAI OpenAIを導入される前は、どのような課題を抱えていましたか?

内田様:最も大きな課題だったのは、日中の電話本数が多いことです。電話が集中する時間帯は、どうしても対応しきれないことがありました。それだけでなく、近年は、電話をすること自体に抵抗を感じる方も増えているので、電話をせずとも必要な情報を得られる仕組みが必要だと感じていました。

さらに、診療時間外の対応負担を軽減する必要もありました。

――診療時間外も電話対応されているのですか?

内田様:当院の場合、診療時間外もナースステーションは稼働しているので、電話が鳴るとナースステーションにつながります。お産対応は夜間も必要なので、急患の方が連絡できるよう、窓口は開けておく必要があるのです。そのため、急患以外の方も電話をしたらつながる状態でした。

しかし、ナースステーションは、夜間の急な出産や急患対応で常に多忙です。「明日の診療時間はいつからですか?」といった緊急性の低い問い合わせが来るのは、ナースの大きなストレスになっていました。

――チャットボットの導入は以前から検討されていましたか?

内田様:検討はしていました。しかし、AIが広まる以前の製品は、シナリオ設計や情報更新などの運用負荷が大きくて、二の足を踏んでいました。

当時、使い勝手が良さそうな月額15万円ほどの製品も検討しましたが、「使われないのではないか」「メンテナンスの方が大変ではないか」という懸念の声があり、高コストも相まって導入には至りませんでした。

――その後、IZANAI OpenAIを導入するに至ったのはなぜでしょうか。

内田様:最初は、ActiBook(電子ブック作成サービス)に興味があってご説明をいただいていました。その中で、「他にもこういうサービスがありますよ」とご紹介いただいたのが、IZANAI OpenAIでした。

まず、価格に驚きました。過去に検討した製品の1/10ほどで、非常に大きなインパクトがありました。

そして次に驚いたのが、学習の方法です。URLを送るだけでWebサイトの中身を自動学習してくれるのは、本当に画期的でした。以前のチャットボットでネックになっていた「シナリオ設計・情報更新の運用負荷」が、この自動学習機能によって解消されます。

「価格」と「学習の手軽さ」、この二点のインパクトが非常に大きく、一気に導入に向けて進みました。

選定理由

――数あるツールの中から、IZANAI OpenAIを選ばれた決め手は何でしたか?

内田様:一つ目は金額です。当院の場合スモールスタートが基本なので、ツール導入を検討する際、まずハードルになるのはコストでした。その点、ミニマムで月額1.5万円からスタート出来るIZANAI OpenAIは申し分ありませんでした。

二つ目は、チャットボットの仕組みです。選択式(シナリオ式)も良いのですが、あえてその仕組みを取らないことで、患者さんが当院のサイトを訪れるときに何を聞きたいのかという、リアルな「生のデータ」を取れることに興味がありました。

ミニマムな価格で必要な機能を備えていることからこれらの点が御社のツールだけで満たせることがわかり、導入を決定しました。

――スモールスタートの際に意識しているポイントをお聞かせください。

内田様:スモールスタートで意識していることは、「価格」「日々のメンテナンス性」「出力の精度」です。

AIチャットボットは、ハルシネーション(AIが誤った情報を生成すること)が起きて、誤った回答をしてしまうリスクがあります。そして多くのツールは半年〜年契約のため、使えないと問題です。

その点、IZANAI OpenAIは低価格のため、年間で考えても15万円程度です。「最悪、使えなくても払ってしまえば良いかな」という柔軟なジャッジができました。

この点は柔軟に対応できてよかったです。結果的にハルシネーションによるクレームは1件も起きず、順調に利用できています。

活用状況と効果

――IZANAI OpenAIをどのような場面で活用されていますか?

内田様:チャットボットは当院のホームページに設定しており、多くは診療時間外に利用されています。導入から3ヶ月経ち、毎日安定して12〜13会話が行われています。

主なターゲットは、当院のホームページを初めて訪れた方や、初めての出産で不安を抱えている方です。年代が若いほうがチャットボットに手を出しやすいという想定から、出産が初めての方を主要ターゲットに設定しました。

活用方法としては、まずワンクリック質問に、毎月数十件も来る「問い合わせが多い内容」を設定しました。具体的には、「妊娠しました。まずどうしたら良いですか?」という質問と、「都内に住んでいますが、実家が川越にあり、産むときだけ帰りたいです」という里帰り出産の質問です。この試みは成功しており、クリックする方はとても多いです。

実際の利用データを見ると、まず「里帰り出産」をクリックし、次に「初診を受けるにはどうしたら良いですか」という質問をクリックし、その後「場所はどこにありますか」というフリーコメントを打ち込んでいることがわかりました。この流れから、当院が「通える産院なのか?」という、産院選びの選択肢に入ったことが感じられて、とても興味深かったです。

こうした患者さんの考えが可視化できたのは面白いです。ツール導入時に考えていた、「患者さんのニーズを探る」という点で成功したのではないかと思っています。

――御社を担当しているサポートから「ワンクリック質問の機能拡張があるとめちゃくちゃ喜んでくれる人がいるんです!」という報告がありまして。すぐに開発チームと話し合って機能拡張を行ったのですが、お役に立てているようで嬉しいです!

内田様:要望を出したから機能追加をいただけたのですね!ありがとうございます!すごく嬉しいです。インフルエンザワクチンなど、時期ごとに変わる重要な問い合わせが多くあるため、3枠のみだと足りない懸念がありましたが、5枠に増えて本当に助かりました。

――導入後、業務フローで変わった点、特に電話対応への影響はいかがでしたか?

内田様:導入後1ヵ月間の電話本数を調査したところ、400〜500本ほど減少していました。チャットボット導入のみが寄与したと断定するのは難しいですが、実際に本数は減っており、非常に良かったと感じています。

時間外の問い合わせが毎日チャットボットに入っていることから、電話をするはずだった方がツールを使って自己解決できているのだろうと推測しています。こうした点からも、当初の課題解決に寄与していると実感しています。

――改めて、チャットボットを導入して感じた成果を教えていただけますでしょうか。

内田様:平均して毎日12~13会話利用していただいているので、ニーズがあることを確信できただけでも成果だと思っています。利用されていること自体が大きな成果です。

また、ワンクリック質問が狙い通り利用されていることや、不妊で悩んでいる人、家族への面会のことで悩む人が多いなど、潜在的な悩みが可視化できたことも成果です。まだ数が少ないので定量的な確認ができるのは後になりますが、このデータは今後、病院経営やサービス改善における良い結果につながると感じています。

使ってみての感想・満足度

――現時点での満足度はどのくらいでしょうか。

内田様:満足度は高いです。導入して本当に良かったと思っています。新規事業は導入時のハードルが高く、なかなか進まないことも多いのですが、IZANAI OpenAIは価格を抑えつつ、必要な機能がしっかりと備わっていたため、導入しやすかったです。

安価な製品は、導入後のサポートや更新作業がおざなりになるケースも少なくありませんが、御社は最安値のプランであってもきめ細やかな対応をしてくれるのが、非常にありがたいです。会社としてしっかりと運営されているんだなということがよく伝わってきます。

そして何より、一番は性能面です。患者さんがしっかり使っているということが数値としても確認できていますし、クレームが生じるという事態も起きていません。一部質問不備により誤回答を行う場合はありますが、ログが残っているのでその都度プロンプト修正をかければ問題ありません。導入から運用、成果まで、すべての面で価格以上の成果を感じています。

――IZANAI OpenAIで気に入っている点があれば教えてください。

内田様:プランを変更しなくても、アップデートを繰り返していただける点です。ChatGPTのモデルは頻繁に変わるため、古いモデルのままなのかと気になっていましたが、その点もアップデートいただき助かりました。管理画面のUIもとても使いやすいです。

お安く提供いただいているにもかかわらず、必要な機能や日々のメンテナンス性、操作性は十二分のものを備えているというのが率直な意見です。

――現場の方からの意見やご感想を教えていただけますと幸いです。

内田様:ネガティブなフィードバックはありません。導入する際、AIが誤った回答をして、それを基に患者さんが当院を訪ねるというのが、一番のリスクであり懸念点でした。しかし、「チャットボットで問題があった」「患者さんからお叱り受けた」という声は一切ありません。これは大きな成果だと感じています。

医療機関は「間違いはあってはいけない」という考えから、100%の正確性を求めることが多くあります。しかし、医療DXにおいては、8割・9割OKであれば残りの間違いは許容すべきだと、そういった柔軟性がないと導入できないという思いで、今回リスクを背負って提案しました。

しかし、全くネガティブな声はなく、製品の性能の高さを感じています。

今後期待すること

――最後に、今後チャットボットに期待することはありますか?

内田様:現在はホームページの内容を読み込ませているので、ホームページのみで利用しています。しかしできれば、それ以外のツールでも使ってみたいですね。例えば機能をLINEと連携して、愛和病院のことを熟知していて、ここに質問すればなんでも答えられる、予約もできる、という使い方ができたら良いなと。

また、今は問い合わせてもらう、という状態なので、こちらから提案できるような環境があれば良いなと思っています。チャットボットという役割の中だと、レコメンド機能があると良いなと感じています。

――IZANAI OpenAIでもレコメンドに近い機能の導入は検討していまして、まだ構想段階なのですが、より良いサービス提供のために随時アップデートしていく予定です。ぜひその際はお伝えできればと思います!

内田様:能動的な働きかけがチャットボットからできるとすごく面白いと思います。今後のアップデートにも期待しています。

執筆者 浦 将平

AIチャットボットのプロダクトマネージャー。

7年間にわたり、法人向けの顧客管理ツール、データ統合ツール、CMS、チャットボット、電子ブックのマーケティングを担当し、BtoB領域でのプロダクトの成長に携わる。マーケティング戦略の立案から実行までを幅広く手がけ、業務プロセスの仕組み化を得意とする。

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