200種類のプリント技法でも即座に回答!AIチャットボットで実現した効率的な顧客対応|有限会社丸昇様
公開日 2025/07/30

クラウドサーカス株式会社が提供するAIチャットボット『IZANAI Powered by OpenAI』(以下IZANAI OpenAI)を導入されているお客様の事例をご紹介します。
今回は有限会社丸昇の村井様に取材をさせていただきました。
有限会社丸昇様
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事業内容
有限会社丸昇様は、愛知県海部郡に本社を置く、衣料品向けプリント加工を手掛ける企業です。1985年の創業以来、Tシャツやバッグなど布製品を中心に、国内自社工場で一貫した体制によるプリントサービスを展開しています。国内トップクラスの技法数を誇り、表現力や仕上がりの精度の高さは、多くの顧客から高い評価を得ています。
また、農業事業にも取り組み、2021年には農業プロジェクト「Magriculture Project(マグリカルチャー・プロジェクト)」を発足。南知多町の丘陵地で無農薬の綿花や野菜を栽培し、地域で育てた素材に自社のプリント技術を組み合わせた製品開発にも力を入れています。
導入の経緯
IZANAI OpenAIを導入される以前、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?
村井様:以前は他社のシナリオ型チャットボットを導入していましたが、業務との相性が悪く、思うように活用できていませんでした。当社は、Tシャツなどの衣類に対してプリント加工を行っており、その技法は200種類を超えます。新しい加工方法や仕様変更も頻繁に起こるため、常に最新の情報を保つことが求められます。
しかし、従来のチャットボットでは、「この質問にはこの回答」といったかたちであらかじめ分岐や応答内容を設定しておく必要がありました。新たな技法の追加や価格の見直しがあるたびに、内容を手作業で更新しなければならず、管理が追いつかないこともありました。
また、社内は少人数体制で、社員は他の業務と兼任しています。チャットボットの更新作業は後回しになりがちで、古い情報のまま運用されてしまうという課題が生じていました。
そうした課題を踏まえ、チャットボットにはどのような役割を期待されていたのでしょうか。
村井様:一般的には「問い合わせ対応の強化」を目的として導入されるケースが多いかと思いますが、当社の場合はむしろ「問い合わせの削減」を目指していました。プリント技法の種類は非常に多く、内容も専門的であるため、すべての問い合わせに対応できる人材は限られています。まずはチャットボットで基本的な質問をカバーし、複雑な質問のみ人が対応する体制を構築したいと考えていました。
選定理由
IZANAI OpenAIを知った経緯をお聞かせください。
村井様:もともとクラウドサーカスのMAツール「BowNow」を利用していたこともあり、そのつながりでIZANAI OpenAIをご紹介いただきました。導入前に実環境に近いデモ環境で試したところ、自社サイトのURLを登録するだけで、製品情報や技法の内容を正確に読み取り、こちらの意図を汲んだ回答が生成されました。応答内容の的確さに、「これはすぐ乗り換えたほうがいいな」と感じたほどです。
導入にあたり他社のツールも検討されたと伺いました。IZANAI OpenAIを選ばれた決め手について教えてください。
村井様:いくつかのチャットボットを比較検討しましたが、当社の業務に合うものは多くありませんでした。たとえば、業者側のほうでシナリオを作成するタイプのサービスもありましたが、そうしたタイプは費用が高かったり、応答の精度に不安があったりと、期待していた水準には届かない印象でした。
その点、IZANAIはプロンプトとナレッジを登録するだけで、AIが内容をもとに自動で回答を生成します。シナリオに依存せず、更新の手間を抑えながら適切な応答ができる点に魅力を感じ、導入を決めました。
導入時、社内ではどのような反応がありましたか?
村井様:Webサイトの問い合わせを担当するスタッフにもデモを試してもらいましたが、「従来よりも優れた受け答えになっている」と好評でした。現場の評価が良かったことも、導入を決めるうえでの後押しになりました。
活用状況と効果
IZANAI OpenAIは、どのような場面で活用されていますか?
村井様:現在は、シルクスクリーン印刷などプリント加工に関するサービスサイトに設置し、問い合わせ対応を担っています。初歩的な問い合わせの多くをIZANAI OpenAIが吸収してくれるようになったことで、社内では優先度の高い業務に集中できるようになり、業務全体にもメリハリが生まれています。
運用面で工夫されていることがあれば教えてください。
村井様:導入後も精度を高めていくために、チャットログの確認を欠かさず行っています。2日に1回のペースでログをチェックし、「うまく答えられていないな」と感じた内容があれば、ナレッジ用のスプレッドシートに加え、CSV形式で反映させています。多少ラフな書き方でもAIが読み取ってくれるので、運用の手間もあまりかかりません。こうした調整を継続することで、徐々に回答の精度が上がっているのを実感しています。
社内でもIZANAI OpenAIを活用されていると伺いました。具体的にはどのように使われているのでしょうか?
村井様:社内では、お客様からの問い合わせメールへの返信に活用しています。特に業務にまだ不慣れな社員が対応する際には、まずチャットボットに質問し、その回答をもとに文章を作成するという流れが定着しつつあります。社員からも「自分で一から考えるよりも、お客様に伝わりやすい」と好評です。問い合わせ対応だけでなく、社内教育や業務サポートにおいても役立つツールとなっています。
導入後の成果について、改めてどう感じていらっしゃいますか?
村井様:導入して感じた最も大きな変化は、対応の柔軟性と管理のしやすさが両立できるようになったことです。以前のように、一つひとつの質問に対してシナリオを設定し直す手間がなくなり、情報更新の負担が軽減されました。少人数で運用している当社にとって、この点は非常に助かっています。
また、AIがその場で内容を解釈して応答してくれるため、想定外の質問や複雑な問い合わせにも、一定の精度で対応できるようになりました。定型のやり取りにとどまらず、より現場に近い応答ができていると思います。まさに、「人が答えているような自然さ」が実現できているところに、導入の成果を強く実感しています。
今後の展望
今後のIZANAI OpenAIの活用について、どのような展望をお持ちでしょうか。
村井様:今後は広告配信やWebサイトの改善に取り組む予定です。BowNowとActiBookに加え、今回新たにIZANAI OpenAIを導入したことで、問い合わせ履歴や閲覧ログなどの顧客接点データを一元管理できる環境が整いました。これらの情報をもとに、精度の高い広告運用やより伝わりやすいコンテンツ設計を進めていきたいと考えています。
お客様の声
最後に、IZANAI OpenAIの導入を検討されている企業様へ、メッセージをお願いいたします。
村井様:あらかじめ決めた手順やマニュアルに沿って対応できる業務であれば、従来のシナリオ型チャットボットでも十分だと思います。ただ、当社のように複数の条件が絡み合い、都度対応が変わるような業務では、IZANAIのようなAI型チャットボットの方が運用しやすいと感じています。
また、専任の担当者を設けにくい企業にとっても、扱いやすい仕組みだと思います。自社サイトのURLや資料を登録するだけで、基本的な質問にはひととおり対応できる状態になるため、他業務と兼ねながらでも運用できます。
IZANAI OpenAIは人的リソースに制約がある環境でも、業務の効率化を後押ししてくれる存在として頼もしいツールだと思います。